私的伯林日記
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クララとロベルトの物語6

ロベルトの日々の最後の輝き。それはブラームスとの出会いでした。

 

6年近くを過ごしたドレスデンを去り、ロベルトとクララはデュッセルドルフに移り住みます。小さな街でありながら工業都市として発展しつつあった当時のデュッセルドルフ。ライン川のほとりにある街であることから、風光明媚な自然に恵まれているであろうというという期待とライン川沿いで音楽祭が度々開かれていたということへの期待…音楽の中心にある街ではないけれど、友人からこの街の管弦楽団と合唱団の指揮者の地位をと勧められたこともあって、ロベルトとクララは大都市ドレスデンからの移住を決めたのでした。

 

大作曲家ロベルト・シューマンをデュッセルドルフの音楽家たちは当初尊敬の念を持って迎えます。街を挙げての大歓迎でシューマン一家を迎えたのでした。

大きな期待を持ってデュッセルドルフに移り住んだロベルトとクララ。しかし工業都市として発展しつつあった当時のデュッセルドルフは住宅難で、自然に恵まれた家を期待していたロベルトとクララの思いどおりの環境にはなかなか住まうことはできなかったようです。ようやく見つかった家も眺望がなく日当たりのよくない家でした。けれどここで初めて二人はそれぞれの音楽室を持つことができました…ロベルトとの結婚以来この時までクララは自分が自由に練習できる部屋を持たずにきたのです。

 

そして初めのうちはロベルトを尊敬の念で迎えたデュッセルドルフの管弦楽団と合唱団の人々でしたが、ロベルトの繊細過ぎる性格…人を束ね統率するという能力に欠ける…ということに気づきロベルトに対して失望し始めます。指揮者の座を狙う人物の策略もあり、ロベルトは管弦楽団と合唱団の指揮者の座を事実上辞任せざるおえなくなります。

 

そのような辛い出来事があり、ロベルトの健康状態はますます悪くなる一方であった時期。そのような時にロベルトを頼って一人の若者がロベルトとクララの家を訪ねてきました。その名はヨハネス・ブラームス。独学で作曲を始めていたブラームスはヴァイオリニストのヨアヒムの紹介でロベルトを訪ねデュッセルドルフにやってきたのでした。

 

ブラームスが自分の作品をおずおずとピアノで弾き始めたのを聴き、ロベルトはクララを呼びにやります。二人はブラームスの奏でる作品に聴き入りました。その瞬間に三人の間に生涯にわたる固く結ばれた友情が結ばれたのでした。音楽が結ぶ友情!

 

ロベルトの1つ年上のメンデルスゾーン、同い年のショパンが天に召され、リストは違う道を行き…孤独であったロベルトのもとに自分の後を託す若者が現れたこと。それはロベルトにとっての希望でした。ロベルトは久しぶりに評論を書き、ブラームスを「ベートーヴェンの後継者」として世に紹介します。ロベルトとブラームスの師弟関係は幸せなもの、そしてクララにとってもブラームスとの出会いは生涯代えがたいものになりました。

 

ロベルト、そしてクララ。二人がともに歩んだ道はこの先どうなったのか。運命のように出会い、行く道を二人で乗り越えていったロベルトとクララ。美しい作品たちが残され、それらは今を生きる私たちに大きな幸せをもたらしてくれます。二人の物語と音楽に触れ、お楽しみいただけますひと時になりますように…

6月3日、NHK文化センター 西宮ガーデンズ教室での講座にてお待ちしております。

「にちようくらしっく」是非足をお運びください。

 

 

♪作曲家「人と音楽」〜シューマンとクララ、ともに歩む道

「にちようクラシック」 日曜日の昼下がり、音楽とお話をお楽しみいただけますように…足をお運びください。

詳細はhttps://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1144746.html をご覧ください。

 

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